長く続く暑さの中で迎える秋の養生(中医学の視点から)

今年の夏は例年以上に暑さが長引いていますね。
本来なら立秋を過ぎると
朝夕に少しずつ涼しさを感じる頃ですが、
まだ残暑が厳しく、
体には「夏の余熱」がこもりやすい状態が続きます。
中医学では、
季節の変わり目にしっかりと養生することが、
次の季節を健やかに過ごすための
大切な準備とされています。
特に秋は「乾燥」の季節であり、
肺や皮膚、大腸に影響が出やすい時期です。
今年のように暑さが長引くと
「夏の熱」と「秋の乾燥」が同時に重なり、
体調を崩しやすくなります.
秋の養生ポイント
1. 潤いを守る
秋は「燥邪(乾燥の邪気)」が強くなる季節です。
乾燥すると肺が弱り、
咳・喉の痛み・肌荒れ・便秘などの
不調が出やすくなります。
そこでおすすめなのが「白い食材」。
梨:喉の渇きをいやし、肺を潤す
れんこん:咳や痰を鎮める
山芋:滋養強壮、消化機能を補う
白きくらげ:肌や粘膜を潤す
豆腐・豆乳:体を潤しつつ消化にやさしい
これらを日々の食事に取り入れることで、
乾燥から体を守ることができます。
2. 夏の余熱を取り除く
長引く暑さで体内に
「熱」がこもると、
のぼせ・不眠・ほてり・イライラ・月経の乱れなどが
起こりやすくなります。
特に妊活中の方にとって
「体内に余分な熱がある状態」は、
ホルモンバランスの乱れや子宮内環境の悪化、
卵子の質の低下につながることも。
余分な熱を冷ます食材を意識してみましょう(^^)
緑豆(緑豆もやし、緑豆スープ):清熱解毒
ゴーヤ:体の熱を冷まし、血糖コントロールにも良い
はと麦:余分な水分を取り除き、むくみや肌荒れに
きゅうり・冬瓜:体をさっぱり整える
ただし、
食べ過ぎや体が冷えやすい方は注意し、
温かい料理と組み合わせるのがおすすめです。
3. 胃腸を守る
暑さが続くと、
つい冷たい飲み物やアイスに手が伸びがちですが、
これが「秋バテ」の原因になります。
冷たいものは胃腸を冷やし、
消化吸収力を弱め、
エネルギー不足や免疫低下を招きます。
特に妊活中の方にとって、
胃腸は「血(栄養)」を作る大切な器官。
冷えた胃腸では、
赤ちゃんを育むための十分な栄養がつくれません。
常温の水やお茶を選ぶ
温かいスープやおかゆを取り入れる
生ものや冷たい麺類のとりすぎに注意
これらを意識することで、
秋口の体調不良を予防できます。
4. 心を落ち着ける
中医学では、
秋は「悲(かなしみ)」の感情が
出やすい季節とされます。
夏の疲れが残っていると
気持ちも沈みがちになり、
不安や落ち込みが強くなる方も少なくありません。
深い呼吸を意識すること、
軽いストレッチやウォーキングなどで
「肺の気」を養うことが
心身の安定につながります。
妊活中の方へ
妊活では
「自然のリズムに合わせて体を調える」
ことがとても大切です。
夏の余熱をしっかり冷まし、
秋の乾燥に備えて潤いを養うことで、
子宮や卵巣の環境が整い、
妊娠しやすい体づくりへとつながります。
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